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扇風機の電気代は1日つけっぱなしにしてもたったの16円!エアコンと併用して節約しよう

扇風機

電気料金の値上がりが続き、毎月の請求書の金額に驚いたという方も少なくないでしょう。また、暑くなるこれからの季節、エアコンを使用する機会が増えるため、ますます電気料金の増加が心配になります。そのような場合におすすめなのが扇風機です。
扇風機は、電気代が安く済むだけでなく効率的に涼しくできる電化製品として、注目を集めています。 しかし、どのくらい安く済むのか具体的には知らないという方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回の記事では、扇風機を一日つけっぱなしにした際の電気代について紹介します。モーターの種類による違いやエアコンとの電気代の比較だけでなく、電気代を節約しながら効率よく部屋を冷やす方法について解説するので、ぜひ参考にしてください。
※記事の内容は記事公開時点のものです。

扇風機をつけっぱなしにしたときの電気代は約16円

電卓

全国家庭電気製品公正取引協議会によると、家電製品を使用した際の1時間あたりの電気代は「1kWhあたりの電力料金単価×消費電力(kW)」で表されます。各地域によって電力料金が異なるため、全国の電力料金をもとに、目安料金を31円/kWhとしています。(令和4年7月22日の情報)
扇風機にかかる電気代の例として、「dショッピング」扇風機カテゴリでランキング上位にある「DCモーター扇風機 YLX-DGD30E丨YAMAZEN」で計算してみましょう。この製品での最大強度の消費電力は22Wです。
【計算式】31円/kWh × 0.022kW(22W)= 0.682円 (1時間あたりの電気代)
24時間つけっぱなしでつかった場合の電気代は、以下のようになります。
【計算式】0.682円 × 24時間 = 16.368円
つまり、 一日中つけたままにしても約16円しかかからない計算です。


扇風機のモーターによる電気代の違いとは?

扇風機

扇風機のモーターは、電気の流れ方の違いで「DCモーター」と「ACモーター」にわかれます。 それぞれの相場価格や消費電力などの違いを以下の表にまとめました。

DCモーター ACモーター
電圧 直流 交流
相場価格 高い 安い
消費電力 少ない 多い
1時間あたりの電気代 0.135円 0.945円
24時間の電気代 3.24円 22.68円

相場価格や電気代の違いを踏まえて、それぞれのモーターの特徴について確認していきましょう。

DCモーター

DCモーターの扇風機に必要な電気代の相場は、ひと月あたり約97円です。DCとは「直流」を意味する用語です。直流は一方向に電流が流れることが特徴で、電圧は変わりません。DCモーターを搭載した扇風機の特徴は、以下のとおりです。

  • 風量を調整できる
  • ACモーターと比較して電気代が安い
  • 運転音が小さい
  • 本体の相場価格が高め

ACモーターと比べて電気代が安い傾向ですが、本体の相場価格は高めです。タワーファンや羽なし扇風機には、DCモーターが使用されています。電気代が安く済むため、エアコンと併用するとコスパよく室内を冷やせるでしょう。

ACモーター

ACモーターの扇風機で必要となる電気代の相場は、ひと月あたり約680円です。ACとは電圧が一定の周期でプラス・マイナスに切り替わる方式で、電流の向きは常に変化しています。ACモーターの扇風機の特徴は、以下のとおりです。

  • 風量を細かく調整できない
  • DCモーターと比べて消費電力が大きい
  • 運転音が大きい
  • 本体の相場価格は安め

本体価格はDCモーターの扇風機に比べて安い傾向ですが、消費電力が大きく電気代がかさみます。扇風機をメインの冷房器具としてつかうには力不足ですが、以下のような活用法があります。

  • お風呂上がりの脱衣所で運転して空気の入れ替えに利用
  • 室内干しに利用

エアコンと併用することで、効果的に室温を下げられるでしょう。

扇風機とエアコンの電気代の違い

エアコン

扇風機とエアコンの電気代には、どのくらいの差があるのでしょうか。扇風機の電気代を算出した際の、1時間あたりの電気代をもとに計算してみましょう。エアコンの例として、「dショッピング」のエアコンカテゴリでランキング上位にある「ビーバーエアコンTシリーズ SRK2222T-W丨三菱重工」で算出します。このエアコンの冷房使用時の消費電力は、平均565(195~920)Wです。
【計算式】31円/kWh × 0.565kW(565W)= 17.515円 (1時間あたりの電気代)
このエアコンを24時間つけたままで使用した場合の電気代は、以下のとおりです。
【計算式】17.515円 × 24時間 = 420.36円
つまり、 1日中使用すると約420円の電気代がかかります。これは、扇風機で計算した電気代約16円の25倍以上の金額です。


夏の電気代の節約法は扇風機とエアコンの併用がおすすめ

扇風機とエアコン

扇風機とエアコンそれぞれにかかる電気代には、大きな差があります。 電気代を節約しながら暑い夏を乗り切るには、どのようなつかい方をすればよいのでしょうか。 この章では、電気代を節約しながら快適に過ごせる方法について解説します。

扇風機とエアコンとの併用で節約

扇風機とエアコンを併用すると、電気代を節約しながら部屋を冷却できます。 その際は、エアコンで冷やされた空気を扇風機をつかって部屋全体に循環させるようにつかうとよいでしょう。空気の特性上、温かい空気は上にたまりやすくなります。暖かい空気を循環させて効率よく部屋を冷やすため、扇風機の角度を上げたり、扇風機やエアコンのスイング機能を利用して空気を循環させます。
冷房運転時の温度設定を1℃高くすると、約70Wの消費電力を減らせます。設定温度を27℃から28℃に変更するだけで、年間で計算して30.2kWhの電力が節約可能です。この電力は、電気代にして約700円の節約になります。

冷房の設定温度で1時間あたり最大22円節約

エアコンは、設定温度によって消費電力が変わります。具体的には、どのくらい節約できるのでしょうか。ここでは「ビーバーエアコンTシリーズ SRK2222T-W | 三菱重工」の製品を例にして、計算してみましょう。
この製品の消費電力は565W(195~920W)なので、最小値は195W、最大値は920Wです。仮に18℃に設定した場合を920W、28℃に設定した場合を195Wとします。1時間あたりの電気代をそれぞれ計算してみると、以下のとおりです。
【18℃】31円/kWh × 0.92kW(920W)= 28.52円 
【28℃】31円/kWh × 0.195kW(195W)= 6.045円 
それぞれを比較すると、28℃に設定した際の電気代のほうが、22.475円安くなります。さらに、一日8時間つかったと想定した時の1か月あたりの電気代を比較してみましょう。
【18℃】28.52円 × 8時間 × 30日 = 6844.8円
【28℃】6.045円 × 8時間 × 30日 = 1450.8円
1か月での差額は約5,394円になるため、なるべく室温に近い温度に設定すると電気代が節約できます。 しかし、節約になるからと温度を下げずにいると体調を崩す場合があるため、注意が必要です。

冷房とドライ(除湿)ではどちらがお得?

温度を下げるのが冷房、湿度を下げるのがドライ(除湿)です。ドライ(除湿)には、機能の違いにより以下の2種類があります。

  • 弱冷房除湿
  • 再熱除湿

弱冷房除湿は、一般的なドライ(除湿)機能で主に除湿をしながら弱冷房で稼働します。再熱除湿は、室温を下げずに、冷やした空気を温めることで湿気を取る仕組みです。最も電気代がかからないのは「弱冷房除湿」で次に「冷房」、続いて「再熱除湿」になります。温度はそれほど高くないけれど湿気の多い梅雨の時期は、ドライ機能を活用しながら過ごすとよいでしょう。

エアコンや扇風機以外の冷房器具の電気代は?

電気代

1時間あたりの電気代は、扇風機では0.682円、エアコンでは17.515円でした。ところで、扇風機やエアコン以外の冷房器具でかかる電気代はどのくらいでしょうか。その他の冷房器具には、以下の3種類があります。

  • 冷風機
  • 冷風扇
  • 冷風除湿器

この章では、それぞれの特徴と1時間あたりの電気代、選び方について紹介します。

冷風機

冷風機とは、水が蒸発する際の気化熱で涼しくした風を送り、周りの温度を下げる冷房器具です。 消費電力を450Wとした時の、冷風機1時間の電気代を計算してみましょう。
【計算式】31円/kWh × 0.45kW(450W)= 13.95円
1時間あたりの電気料金は、約14円です。送る風の温度を設定できるタイプなら、その日の体調や気分によって温度を変更できるためつかいやすいでしょう。また、首振り機能がついたタイプを選べば、部屋の広範囲に涼しい風を送れます。部屋を移動させながらつかいたい場合は、キャスターつきの冷風機を選ぶと動かしやすいでしょう。

冷風扇

冷風扇 保冷剤2個セットlc01丨AND・DECO
冷風扇は、水が蒸発する時に発生する気化熱を利用して涼しい風を送るアイテムです。 穏やかな涼しさを感じられる冷房器具なので、クーラーの風が苦手という方におすすめです。ここでは、例として「冷風扇 保冷剤2個セットlc01丨AND・DECO」をもとに、1時間の電気代を計算します。この製品の消費電力は周波数によって異なるため、平均値の57.5Wとして算出しましょう。
【計算式】31円/kWh × 0.575kW(57.5W)= 17.825円
1時間あたりの電気料金は、約18円となる計算です。冷風扇を選ぶ際は以下のポイントをチェックしましょう。

  • 保冷剤を設置できるか
  • 手入れのしやすさ

冷風扇は、保冷剤をセットしてつかうとより涼しい風を楽しめます。またタンクやフィルターを取り外せる製品を選べば、丸洗いして衛生的につかえるでしょう。「冷風扇 保冷剤2個セットlc01丨AND・DECO」は、専用の保冷剤が2個付属しているだけでなく、パーツを分解できるため定期的に洗って清潔につかえます。

冷風除湿機

冷風除湿機 CM-L100-W
冷風除湿機は、除湿しながら冷たい風で涼めるのが特徴です。 室内の湿気を取りながら涼しく過ごせるため、快適でしょう。「冷風除湿機 CM-P100-W丨SHARP」をもとに1時間の電気代を計算してみましょう。
【計算式】31円/kWh × 0.245kW(245W)= 7.595円
冷風除湿器1時間あたりの電気代は、約8円です。冷風除湿器を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 適用面積と部屋のサイズ
  • 排熱ダクト

つかいたい部屋の大きさと製品の適用範囲が合致しているか確認しましょう。部屋のサイズが適用面積より大きいと、十分な冷却効果が得られません。冷風除湿機は前面から冷たい空気が出ていますが、背面からは温まった空気が出ている場合があります。温かい空気を外に逃がす排熱ダクトがついているモデルなら、より涼しく過ごせるでしょう。
「冷風除湿機 CM-P100-W丨SHARP」は13~23畳の範囲を除湿できます。また、プラズマクラスターを搭載しており部屋干し中の洗濯物に生乾き臭が発生するのを防ぎます。

夏の電気代は扇風機とエアコンを併用して節約しよう

扇風機

扇風機の電気代は安く、1日中つけっぱなしにしていても約16円しかかかりません。扇風機には、2種類のモーターがあります。DCモーターのほうがACモーターよりも必要とする電力は少なく済みますが、本体の価格は高い傾向です。
なるべく電気代を節約しながら部屋を涼しくするには、エアコンと扇風機を併用するとよいでしょう。 電気代が高くなりがちなエアコンですが、設定温度によっては電気代を節約できます。自分の体調と相談しながら、なるべく外気温と差がない温度に設定して使用するのがおすすめです。
電気代が安く済む扇風機を利用して、エアコンの風を効率的に部屋に循環させ、電気代を節約しながら快適に過ごしましょう。

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