コラーゲンは美容や健康維持に必要な栄養素丨含有量が多い食材10選も紹介
コラーゲンは、人間の体に存在するたんぱく質の一種で、摂取することで健康や美容に効果があるといわれています。
肌のうるおいを保ったり丈夫な骨や腱をつくったりと、私たちが健康的な生活を送るために欠かせない要素です。
今回の記事では、コラーゲンとは何かを解説します。コラーゲンの概要や働きだけではなく、効果的な摂取方法や含有量の多い食べ物などがわかる内容になっているので、美容や健康のためにコラーゲンを摂取したいと考えている人は、最後までご覧ください。
※記事の内容は記事公開時点のものです。
コラーゲンとは?働きや効果的な摂取方法を解説
コラーゲンは、私たちの体を作る要素のひとつで、美容や健康維持に効果があるといわれています。
この章では、コラーゲンの概要や働き、1日の摂取量などを解説します。効果的な摂取方法も説明するので、コラーゲンを摂取して美容や健康維持をめざしたい人は参考にしてみてください。
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コラーゲンとは?
コラーゲンとは、皮ふや軟骨、じん帯などを作るたんぱく質のひとつです。
コラーゲンは、人間の体にあるたんぱく質の約30%を占め、働き・役割によって種類が異なり29種類のコラーゲンが存在することがわかっています。多くの種類のコラーゲンがありますが、どの種類も三重らせん構造でできており、アミノ酸の鎖が3本集まってらせん状になっているとされています。
代表的なコラーゲンの種類は、以下の5種類です。
- Ⅰ型コラーゲン
- Ⅱ型コラーゲン
- Ⅲ型コラーゲン
- Ⅳ型コラーゲン
- Ⅴ型コラーゲン
Ⅰ型コラーゲンが体内で一番多く、皮ふのコラーゲンの約90%がⅠ型コラーゲンです。Ⅱ型コラーゲンは関節や軟骨に、Ⅲ型コラーゲンは血管や赤ちゃんの皮ふに多く存在します。Ⅳ型コラーゲンは肌の基底膜に多く存在し、網のような形をしてシート状の構造をしているという特徴があり、Ⅴ型コラーゲンは血管や平滑筋、子宮に多く含まれます。
コラーゲンの働き
コラーゲンの働きは、おもに以下の4つです。
- 肌にうるおい・弾力をあたえる
- 骨を丈夫にする
- 関節の動きを改善する
- 筋肉・腱を丈夫にする
人間の体に存在するコラーゲンの約40%は、皮ふに存在しています。肌組織の本体である真皮は、その大部分がコラーゲンで構成されており、皮ふのうるおいや弾力を整えます。
また、コラーゲンは、骨を丈夫にして骨折・けがを予防したり、関節の動きをなめらかにしたりする働きがあり、健康的に活動をするために欠かせない存在です。
コラーゲンは、筋肉と骨をつなぐ腱の主成分であるため、スポーツの世界でも注目されています。スポーツをしすぎると、筋肉や腱を損傷しスポーツ障害が起こりやすくなります。たとえば、走り込みによる膝の痛みや投球による野球肘がその例です。損傷した筋肉の組織が回復するときにコラーゲンの合成が活発化されるため、コラーゲンを摂取することで壊れにくい筋組織を作れるといわれています。
コラーゲンの1日の摂取量
私たちは、通常の食事から1日約1,900mgのコラーゲンを摂っているとされています。
特にコラーゲンの摂取目安量が明確に定められているわけではありません。しかし、1日5,000mg~10,000mgを摂取すると、美肌や健康に効果が期待できるといわれています。
継続的に食事から1日5,000mg~10,000mgのコラーゲンを摂取するのは難しいため、サプリメントやドリンクなどを活用しながら、上手にコラーゲンを摂取することをおすすめします。
コラーゲンが不足すると?
コラーゲンが不足すると、以下のような症状が起こる可能性があります。
- 皮ふのシワやたるみ、肌荒れ
- 骨粗しょう症
- 眼精疲労・老眼
- 関節炎
- 動脈硬化
- 抜け毛
コラーゲンが不足するおもな原因は、加齢です。
コラーゲンは体内で合成されますが、年齢を重ねると合成量が徐々に減少するため、健康と美容のためには、コラーゲンの原料であるたんぱく質の摂取が重要になります。
コラーゲンの効果的な摂取方法
コラーゲンをより効果的に摂取したいなら、ビタミンCと鉄分を一緒に摂ることをおすすめします。
ビタミンCと鉄分は、コラーゲンの生成を助ける働きがあります。ビタミンCはレモンやキウイフルーツなどのフルーツや、赤ピーマン、ゴーヤなどの緑黄色野菜に、鉄分はほうれん草や小松菜、ひじきなどに多く含まれるのでコラーゲンと一緒に摂取するようにしましょう。
一方で、コラーゲンを多く摂取しても揚げ物などの高脂肪食や糖分を摂り過ぎると、コラーゲンの効果を下げてしまう可能性があるので注意してください。高脂肪食にはコラーゲン・ヒアルロン酸の合成を低下させる働きがあり、糖分はコラーゲンを糖化させてしまいます。コラーゲンが糖化すると、弾力性を失いたるみやシワの原因になるといわれています。
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コラーゲンの含有量が多い食材10選
コラーゲンは、フカヒレや牛すじなどの食材に多く含まれています。
この章では、コラーゲンの含有量が多い食材を紹介します。美容や健康のためにコラーゲンをたくさん摂取したいという人は、参考にして普段の食事に取り入れてみましょう。
フカヒレ
高級食材であるフカヒレには、100gあたり9,920mgとコラーゲンが豊富に含まれています。
サメの大きな体を動かすためにつかうヒレには、柔軟かつ強靭な繊維が欠かせません。この柔軟性・強さを、コラーゲンが作っているとされています。フカヒレを食べると、美容だけではなく骨の強化や滋養強壮、腰痛・リウマチの緩和などにも効果が期待できます。高級食材なので食べる機会は少ないかもしれませんが、スープなどの加工食品が販売されているので、ぜひ普段の食事で取り入れてみてください。
ハモ
ハモには、100gあたり3,560mgのコラーゲンが含まれていて、化粧品にも利用されています。
特に皮の部分にコラーゲンが多く含まれているので、ハモを食べるときは皮も一緒に食べるとよいでしょう。ハモにはコラーゲン以外にもDHAが豊富に含まれており、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす働きが期待できるので、健康のために男女問わず摂取してほしい食材のひとつです。
ウナギの蒲焼き
ウナギの蒲焼きにも、コラーゲンが豊富に含まれます。100gあたりに含まれているコラーゲンの量は5,530mgであり、皮や身に弾力があります。
ウナギの皮に良質なコラーゲンが多く含まれているので、皮ごと食べるのがおすすめです。
ウナギの蒲焼きには、たんぱく質やビタミンD、ビタミンAも豊富に含まれています。
サケ
サケには、魚特有のコラーゲンが100gあたり2,410mgと豊富に含まれています。
特にサケの皮や尾に多く含まれているので、なるべく皮も一緒に食べることをおすすめします。コラーゲンだけではなく、サケにはDHAやEPA、ビタミン類(ビタミンB群やビタミンA、ビタミンCなど)といった栄養素が多く含まれ、健康によい食べ物です。そのまま焼いたり、スープや鍋に入れたりと、さまざまな調理法があるので、普段の食事に取り入れてみてください。
牛すじ
牛の腱の部分である牛すじには、100gあたり4,980mgのコラーゲンが含まれます。
牛肉のほかの部位にくらべると脂質が少なく、高たんぱく・低脂質・低カロリーの食材です。牛すじは硬いので少し煮込むのに手間がかかりますが、ひき肉の一部を牛すじにしてハンバーグをつくったり、カレーに入れたりしてみてください。
鶏軟骨(胸)
別名「やげん軟骨」と呼ばれる鶏軟骨(胸)は、100gあたり4,000mgのコラーゲンが含まれます。
鶏軟骨(胸)は、たんぱく質やビタミンB群、ナトリウム、カリウムなど多くの栄養素が含まれ、免疫力アップや疲労回復、貧血の予防などさまざまな効果が期待できます。焼鳥として人気の部位ですが、そのほかにも唐揚げや焼き肉でもおいしく食べられるので、普段の食事に取り入れてみてください。
鶏手羽元
鶏手羽元とは鶏の羽の根元の部分で、軟骨の比率が多くコラーゲンが豊富に含まれます。
100gあたりの含有量は1,990mgで、鶏肉のなかでもコラーゲンが多く含まれる部位です。鶏手羽元は、煮物やスープとして煮込んだりそのまま焼いたりしてもおいしく食べられます。鶏手羽元でスープを作ると、コラーゲン以外の栄養素も溶け込むので、特に寒い冬にはおすすめです。
豚白モツ
豚白モツには、100gあたり3,080gのコラーゲンが含まれます。
コラーゲン以外にも、ミネラル分や必須アミノ酸、ビタミンB群などが含まれており、栄養価の高い食材です。特にビタミンB12が豊富で、1日の摂取目安量をまかなえるほど含まれます。コラーゲンを多く摂取したい人は、豚白モツをスープや鍋に入れて普段の食事に取り入れてみてください。
スープの素(鶏がら)の粉末
スープの素(鶏がら)の粉末にも、100gあたり2,690gのコラーゲンが含まれます。
スープの素(鶏がら)の粉末は、鶏肉や骨などを煮だしたスープに野菜エキスを加えたものです。美肌や骨粗しょう症の予防だけではなく、疲労回復や食欲不振にも効果が期待できます。スープや炒め物などさまざまなつかい方ができるので、いろいろな方法でスープの素(鶏がら)の粉末をつかってみましょう。
栄養機能食品
より効率的にコラーゲンを摂取したい場合は、食事のほかにもサプリメントや栄養ドリンクなどの栄養機能食品を取り入れてみましょう。
普段の食事だけでは、十分な量のコラーゲンを摂取することは難しいです。サプリメントや栄養ドリンクでコラーゲンを摂取し、健康的な生活を送りましょう。
コラーゲンの摂取におすすめのレシピ
コラーゲンを摂取したい人におすすめのレシピを2品紹介します。
コラーゲンを多く摂取できるレシピを知りたい人は、ぜひご覧ください。
鶏手羽元のさっぱり煮
<材料(2~4人分)>
※大さじ1=15cc、小さじ1=5cc
- 手羽元…10本
- たまご…5個
- 生姜…10g
- にんにく…1片
- サラダ油…小さじ2
- 酢…100ml
- 水…100ml
- 砂糖…大さじ2
- しょうゆ…大さじ3と1/2
- 塩…2つまみ
- こしょう…少々
<下準備>
- たまごをゆでておく。
- 生姜とにんにくをつぶしておく。
<作り方>
- フライパンにサラダ油と生姜、にんにくを入れて火にかける。その後手羽元を入れて、全体的に焼き色をつけて塩とこしょうをふる。
- 火を止めて酢と水、砂糖、しょうゆを加える。中火にかけて煮立ったらゆでたたまごを入れる。
- 落とし蓋をして煮汁を循環させながら10分程煮る。
- 落とし蓋を取り、さらに5分程煮て完成です。
酢で煮ているため、手羽元が柔らかくなり、さらに冷蔵で3~4日程度日持ちします。
また、お好みでチンゲン菜やブロッコリーの塩ゆでを添えるのもおすすめです。
ウナギの蒲焼き
<材料(2人分)>
※大さじ1=15cc、小さじ1=5cc
- ウナギ…2尾
- しょうゆ…40cc
- みりん…20cc
- 酒…大さじ2
- 砂糖…大さじ2強
<作り方>
- 生のウナギを開き、3~4等分に切る。頭もカットしておきましょう。
- グリルで強火でウナギを焼きます。まずは皮目の方から焼き、焦げない程度まで焼いたら身の方も8割程度まで焼きます。このとき、頭も一緒に焼きましょう。
- 鍋にしょうゆとみりん、酒、砂糖、焼いたウナギの頭を入れて火にかけます。
- ひと煮立ちしたら弱火にし、焼いたウナギを入れて5分程度煮ます。
- 煮たウナギを再度弱火で両面焼きます。
- 鍋のタレとウナギをからめたら完成です。
1回目にウナギを焼くときは、8割程度焼くようにしましょう。焼き過ぎると、完成したときに硬くなってしまいます。
また、ウナギの頭は食べませんが、タレを作るときに一緒に煮ることでうま味が出ます。
コラーゲンが豊富な食べ物を摂って美容・健康維持につなげよう
コラーゲンとは、皮ふや軟骨、じん帯などを作るたんぱく質のひとつで、人間の体にあるたんぱく質の約30%を占めます。
コラーゲンは肌にうるおい・弾力をあたえたり骨を丈夫にしたりと、私たちが健康的な活動をするのに欠かせない栄養素です。
コラーゲンは、フカヒレやハモ、ウナギの蒲焼きなどに多く含まれています。ただ、十分な量のコラーゲンを食事だけで摂取するのは難しいので、サプリメントやドリンクなどを活用しながら、美容・健康維持につなげましょう。
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